歯や顎に出来る病気は口を開ければ直接はっきりと目で見ることができるし、

手で触ることもでき、その病気の性質が比較的わかりやすいものです。

しかし、口は、歯やそれを支えている顎の骨、

さらには歯茎(歯肉)、舌、頬粘膜など

たくさんの組織から構成された一器官であるため、

病気は見える所だけではなく、見えないところに波及している場合もあり、

また病気の発生源が見えないところにあることもあるわけです。

そこで、病気の本質を確かめ、その広がりを知る必要が出てきます。

そのためには、どうしてもレントゲン検査が有効な手段となってくるのです。

したがって、レントゲン検査の目的は、まず病気の本態や性質、

病気の広がりなどを知り(診断に関連する面)、

ついて種々の治療を行ったその処置の適切性を確認し、

治療効果の判定などを行い(予後に関連する面)、

更には自覚症状がなく、それまで気付かなかった病気

すなわち潜在性の病気の発見などといったところにあります。

例えば、歯の異常として、

歯の数(普通、永久歯では上下合わせて28~32本)が先天的に少ないとか

、逆に多い(過剰)といった場合、

顎の骨の中の状態をレントゲン写真で確かめて初めて分かるわけです。

その他、歯の形、でき方(形成)、生え方(萌出)などの

様々な異常を知ることができます。

同じようなことが顎の骨自体の状態についても言えますし、

更にこれらの異常は時には全身的な疾患(骨系統の疾患)と関係していることがあります。

レントゲン検査にはその目的に応じて色々な種類と方法がありますが、

どのような方法にしろ、病巣に対してレントゲン写真撮影を行うことに変わりはありません。

虫歯や歯槽膿漏など、歯やその周辺に限局している病気に対しては、

小さなフィルムを口の中に入れて撮影しますが、病気の種類や大きさによっては、

フィルムを口の外において顎の骨や顔面骨、頸部まで含めて撮影することがあります。

また、全部の歯と顎の骨とが一枚のフィルムに展開した像として写しだされる

パノラマエックス線撮影法があり、

口腔領域のレントゲン診断に大変有効な情報を提供してくれます。