Ⅰ遺伝によるもの

顔や顎の形には、遺伝の影響が強いと言われています。

不正咬合の原因も、遺伝によるものが少なくありません。

遺伝の影響が、色々な種類の不正咬合となって現れることがあります。

Ⅱ 環境によるもの

1、先天的なもの

①みつくち(口蓋裂、兎唇)

②正中離間

中切歯に隙間がある。

③叢生(そうせい)

歯が不規則に舌側や唇側に向いている。

④歯の形の異常

巨大歯、矮小歯、シャベル型切歯など。

歯が小さいため、数は揃っているのに、隙間が出来ている。

⑤歯数の異常

2、後天的なもの

先天的な原因による不正咬合の他、

意外に知られていないのは、後天的な原因による不正咬合です。

そして、後天的な原因というのは、

次に挙げる例でも分かるように、私たちの日常生活と密接な関係を持っているのです。

①乳歯の虫歯

乳歯が虫歯になることは、少なくありません。

放っておくと、虫歯が進行して、まだ永久歯が生え変わる時期でもないのに、

抜けてしまったり、歯の根だけ残ったりします。

そんな時、永久歯は正しい位置に生えることが出来なくて、悪い歯並びになるわけです。

乳幼児の口の中は、お母さんが注意して、いつも清潔にしておきましょう。

虫歯になってしまったら、すぐに歯科医の治療を受けましょう。

②悪いくせ

・乳児の時の、ゴム乳首の常習

・指しゃぶり

・舌で歯を押すくせ

などは、長期間に渡って、歯を圧迫するため、出っ歯や隙間のある歯並びを作ってしまいます。

③偏食

乳幼児の歯が、健康に育つためには、栄養のある食品を、

好き嫌いなく何でも食べること、また、よく咬んで食べることが必要です。

子どもが喜ぶからといって、

甘いものや軟らかいものばかりは、よくありません。